かれこれ10年以上も前に台風の後、宮崎の河原に無残に打ち上げられていた紅葉の幼木。
まだ幹の太さは糸程しかなかった。兄弟なのか、2本が細い髪の毛のような根を絡ませていた。
「このままでは又、水に流されちゃうよ」と言って主人が近くの砂を取り、ビニールの袋に入れて東京の自宅まで運び、鉢に植えたものだ。
主人は「いつかは宮崎の山に帰してあげるんだ」といつも言っている。
東京のベランダでも、年によってはきれいな紅葉を見せてくれるのだ。
いつの間にか2本は根っこで繋がって1本になってしまった。
5年くらい前にスーパーで買ってきたレモンの木。
まだ幹回りは直径2センチに満たないくらいだけど、毎年何百もの花をつける。
少しずつ摘花しながらよさそうなものだけ残し、実がなり始めたらこれも摘果し、最後には5個くらいにする。それでも1つ2つは自然に落ちてしまい、3個ぐらいになる。
毎年3個くらいのレモンを大切に収穫し、料理に使っている。
今年も青々と実りました。
この花も15年くらい前に友達から「これ、挿しておくとすぐ根付くわよ。棘があるけど花がきれいよ」と言っていただいたものだ。
その友達は御主人が事業に失敗し、今はどこにいるのか連絡が取れていない。
そんなことはまるでお構いなしというように、この花は強い!
どんなに寒くても、暑くても、水やりを忘れても、時にはバッサリと
根元から切ってしまっても、しっかりと生き続けている。
鮮やかな紅を輝かせながら!
友達もどこかで強く生きていてくれことを信じたい。